先生はなにも聞かず、あたしの腕や足を手当てしてくれた。

「顔は、大丈夫だな」

先生に顔を見られているため、恥ずかしい……

「うっ……」

反射的にお腹に手を添えたら、痛くなった。

「……っ!もしかして美乃、腹蹴られた?」

「……っ!ちっ、違うもんっ……」

「……そっか……」

そう呟くと、そっとあたしの手をとった。

「えっ……」

「……」

「友樹ー、入るわよー」