先生とあたしの恋の行方

「フッ……俺、母さんが作ってくれたお粥が食べたくて、わざと具合悪いとか言って作ってもらってたんだ」

「わざと?」

「そう。マジで具合悪い時に食うと、すぐよくなるんだ。ガキだった頃は、魔法かってぐらいな」

そうだったんだ……

「美乃!?」

「え……?」

「なんで泣いてんの?」

「泣いてなんか……」

ーーポタッ

「……っ!な、んでっ……」

なんで泣いてるのか、この時のあたしには分からなかった。