先生とあたしの恋の行方

「お料理したことあるのかな?」

「ない」

「……っ!」

気づけば前に、先生が立っていた。

「てゆうか、ないんですかぁ?」

「ああ。全くと言っていいほど」

「じゃあ、どーしてお粥、作れたんですかぁ?」

「んー……母さんの作り方を覚えてただけかな。その通り作ったら上手く作れた」

へぇ〜……

「母さん、いつも俺が熱出した時とか、具合悪い時、必ずお手伝いさんに任せるんじゃなくて、自分で作って食べさせてくれたんだ」

そう言って、窓の外を見た。