手紙?

なんのことを言ってるのかまったく理解できない俺に

「ほらよ。お前が中学の最後に俺に預けた手紙。」

「おう、ありがとう。」

中には何が書いてあるんだろう。

俺はなんのために、手紙を書いたんだ。

「ひとつ、聞いていいか?龍。」

「あぁ、いいよ。」

「俺さ、なんのために未来の自分へ
手紙を書いたのか、知ってるか?」

龍は、少し真剣な顔をして、俺に言った。

「お前が、カレンのことを忘れるかもしれない。だから、この手紙にお前とカレンの過ごした時間、その全てを書いた。そう、言ってたぞ。お前は。」

なんで、俺はそいつのこと思い出せないんだ。

思い出せない理由が何か分かるなら

この手紙を読めばいいんだよな。

家に着いた俺は、すぐに手に持っている手紙を開けた。