一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

私たちが食事をしている間、石田さんはどこか別の部屋に行ってしまった。

3人分の食事をテーブルに並べようとした私に、彼女が言ったのだ。

「私はご遠慮いたしますわ。
お食事はお二人で楽しんでね。」

かと言って帰る訳でもなく、まだ社長の家にいる。
いつもそうなのだろうか。

社長は、美味しいと言いながら完食してくれた。
高級料亭やレストランに行きなれているような人相手に、手料理を振舞うのは気恥ずかしかったけれど、
作って良かった。

片付けをしようと立ち上がる。

家では、お酒は飲まない、時間も遅いからコーヒーもやめておこうと、
妙に健康的な社長の考えにより、食事だけで終了。

「紗良、今日はどうする?」

泊まっていくかどうか?という意味なのは分かる。

「帰ります。明日も仕事なので・・・。」

「そっか。送っていく。」

「あ、でもまだ片付けが・・・」

「石田さんに頼むから。」

「お呼びですか?」

タイミングよくリビングに現れた石田さんに、思わず私の肩がびくっと跳ねた。
廊下で待機してたんだろうか。