一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

ブランチの時も思ったけど、
私と二人でいる時は、社長の雰囲気が少し違う気がする。
威圧感はすごいし、強引なところは変わらないけれど
話しやすい。

こうしていると、まるで普通の恋人同士みたいだ。

視線を窓の外に向け、ぼんやりと眺めているうちに私の家に到着。
シートベルトに伸ばそうとする私の手に、社長の手が重なった。

驚いて見上げた視線の先には、彬くんの微笑み。

「今日は一緒に過ごせて楽しかったよ。」

息を止めてその微笑みに見惚れてしまって、返事が出来なかった。

「紗良も楽しんでたみたいだし。」

そう言われて我に返った。

「私は疲れました。あんなにたくさんの服を着せられて。」

「それでも嫌がらずに付き合ってくれただろ。」

「それは・・・。」

「少しは前向きになってくれた?俺とのこと。」

前向きかどうかと問われると、
正直、困る。