一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

「もうお会いしません。」

先手を切って言った。
これ以上かき乱される前に、断らなくてはならない。

「俺の提案を断わることはできない。」

社長の表情は、先ほどと同じ。
氷のような無表情。

「このアパートの退去手続きは進めてある。持っていきたいものがあれば纏めておくように。」


・・・・退去手続き?


「はぁあ!?」

声を落とすことも忘れ、大声で叫んでしまった。


「それ、どういう・・・?」

「俺と一緒に暮らすんだ。」

わからない。
全てがわからない。

もう、考えるどころか、
立っていることすら出来なくて

アパートの廊下に、ぺたんと座り込んでしまった。

「ったく。鍵は?鞄の中か?」