一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

「やだぁ、そんなにびっくり?」

悲しい話のはずなのに、石田さんは笑っていた。

「あ、ごめんなさい、本当に・・・
なんて言ったらいいかわからなくて、あの。」

こういう時、なんて言えばいいの?
ご冥福をお祈りします・・・?

「いいのよ。もう5年も経ってるから。」

5年も、と石田さんは言うけれど。
まだ5年しか経ってないんだ。

「夫がね、子供たちを公園に連れて行ってくれたんだけど、
その帰りに交通事故で3人とも・・・・。
結構大きなニュースになってたのよ?知らない?」

そう言えば、ワイドショーなんかで大騒ぎしていた気がする。
事故を起こした相手が酒気帯びだったか無免許だったかで、
悲劇として扱われていた。

「ニュースで見た覚えがあります。
お辛かったと思います・・・本当に。」

「えぇ。
どうして私一人生きてるんだろうって、毎日泣いていたわ。
後を追おうとも考えた。

でも、そんな私を救ってくれたのが、社長なの。」

「え?
豊沢社長が?」