一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

「美味しいです!
石田さん、本当にお料理お上手なんですね。」

出来るだけ雰囲気が重たくならないようにしなきゃと思っていたけれど、
ケーキはお世辞なんかじゃなくて、本当に美味しい。

でもこのケーキは亡くなった息子さん、あきら君のために作ったもの。
一体どんな思いで作ったんだろうと考えると涙が出そうになる。

息子さんは亡くなっていると言っていたけれど、
それなら旦那さんは・・・?

「毎年この日は社長が気を使って休みにしてくれるんだけど、
1人で過ごすのも落ち着かないのよね。」

この日、つまり、息子さんの誕生日ってことだよね。

「今日はね、夫と、子供たちの命日なの。」

旦那さんと子供たちの、命日って―




あまりの衝撃に、
長いこと石田さんを見つめてしまった―。