一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~

もしかして、と思った通り、石川さんが向かった先は墓地だった。
最近郊外に多くあるような大規模な墓地ではなく、お寺の横にあるようなところ。

お盆でもお彼岸でもないこの時期にお参りってことは、近しい人なのかな。
だんだん、こんなことをしている自分が恥ずかしくなってきていた。

石川さんはきっと、大切な人を想っていて
ひとり静かな時間を過ごしているのに
私はそれを、覗いているんだ。

―最低。

こんなことしてちゃ駄目だ。
今すぐここから去らないと。

頭ではそう思っているはずなのに、歩き疲れたこともあってすぐには動けない。
と木陰で休んでいると、

「紗良さん、お待たせ。」

聞きなれた声に、片がビクンと跳ねた。

「・・・・・い、石川さん・・・・。」

しっかりバレていたようです。