私と遥香はそれから自分達の自宅に帰った。
次の日の学校。担任の先生が教室に入り生徒達は自分の席に着き、HR(ホームルーム)が始まる。

先生:突然だが、このクラスに一人の仲間が入ることになった。

教室にいる生徒達がざわざわし始め、先生が合図をすると一人の少女が入ってきた。
それを見て私はビックリし、え!?と言葉にしそうになった。

先生:自己紹介を頼む。
少女:はい。初めまして今日からこの学校に転校してきた鷲尾遥香です。皆さん、よろしくお願いします。

頭を下げ、頭を上げた後私の方にニコッと微笑む。

先生:皆んな、仲良くしてやってな?鷲尾の席は窓側の一番後ろ。
遥香:はい。

遥香は先生に言われた席に座る。
その席は私の後ろだった。
HRが終わり、授業が始まって暫くし昼休み。

遥香:加奈ちゃん、おはよう!驚いた?

遥香はテヘッと笑う。

加奈:はい..どうして?
遥香:昨日、この街に引っ越してきたんだ。
加奈:ほぇ....
遥香:それよりお昼休みになったし!お弁当食べよ!
加奈:はっ、はい。

私は今だに信じられなく頭の中がパニックになりかけている中、遥香は元気良く笑顔で自分のお弁当を鞄から出している。
私はそんな元気な遥香が羨ましいと思いながらお弁当を出した。

遥香:お腹空いた〜食べよっ!いただきます!
加奈:いただきます。

私達は自分のお弁当の蓋を開けた。
私のお弁当は卵焼き、ウインナー、野菜たっぷりのサラダ、唐揚げ、おにぎりが入っている。
遥香のお弁当を見てみるとオムライスが入っていた。

遥香:私、オムライス大好きでねお弁当にまで入れるんだ〜加奈ちゃんのお弁当も美味しそうだね!
加奈:ありがとう..私もオムライス、好きだよ?美味しいもんね。

私は何とか話を合わせようと薄っすら微笑みそう言い、遥香は頷いて美味しそうに食べていた。
食べている最中も遥香は私に楽しそうに会話をしてくれ、あっという間に昼休みが終わった。
私はこんな楽しい昼休み、久しぶり..そう思った。
この日はいつもの高校生活よりも楽しく時間を過ごした。