「大丈夫?ゆっくり息しようね」 「ケホッ……ん、ケホッケホッ…ケホッ」 うまくコントロールできずに、だんだんと激しくなる咳 ナースコールを押して、吸入器を頼んだ 「ちょっと辛いね、息吐くのに集中してごらん」 目に涙を貯めながら肩で呼吸をする 熱も高い分、かなりしんどいだろう 少しすると佐藤さんが吸入器を持ってきてくれた 「初花ちゃん、これすると楽になるからね、俺に合わせてゆーっくり深呼吸してね」 吸入器を口元に当てて合図を送ってあげると、うまく吸えてるみたいで、少しずつ落ち着いてきた