静かにドアを開けると、少し苦しそうな寝息が聞こえてきた
顔を覗くと、額は汗ばんでいて、頬は赤く染っている
首にかけていた聴診器を耳につけ、少し心音を聞く
「これは苦しいな……」
夕方よりも雑音が酷くなってる
肺炎と言うよりは、喘息か…
聴診器を抜くと、初花ちゃんがゆっくり目を開けた
「ごめん、起こしちゃったね」
「……ん、んん…ぁ」
「ん?どうした?」
口をもごもごと動かしてるけど、うまく聞き取れない
「……ぅ…し」
「ごめん、もう1回」
「くぅ……し」
「苦しい?」
そう聞けば、こくっと頷いた
「ちょっと体起こそっか」
手を貸しながらゆっくり体を起こすと、少し咳き込み始めた初花ちゃん
