信じてた友達にも…
「あの子っていつも笑わないよね…」
「そうそう、せっかく話しかけてもなんか偉そうだし」
「ほんとそれ〜笑だからいつも1人なんじゃん??」

ほんとの親にさえ…
「ほんとにうちの子は…何であんな無愛想な子になった のかしら。」

ねぇ、みんな何でそんなこと言うの?私だって好きでこんな性格なわけじゃないのに。何で私から離れていっちゃうの?みんなみんな信じてたのに。もうみんなみんな信じられないの…


私、三咲とわ。今は高1の春。花のJKとかそういうのとは程遠くて、昔から無表情で冷たいとか感情ないとか散々言われてきた。もちろん私には感情もあるし笑う時は笑う。友達だって欲しくて初めの頃は、小学生まではなるべく笑顔を保てるようにって頑張った。でも1回ついてしまったイメージというのはなかなかとれないし、頑張るほど裏目に出ちゃうし。それでついに気づいてしまった。
あれは中学生になったばかりで、メンバーはあまり変わらなくてもちょっとは変われるかもって期待してた頃… 昔からお母さんが私に言っていた言葉。その本当の意味とそれを言うお母さんの気持ちを知ってしまった。
「とわは笑った方が可愛いんだからいつも笑ってるのよ ^^*」
そう。本当に思って言ってくれてたんだよね?・・・

「本当にあの子は…あそこまで無表情だと怖いくらい よ。少しくらい変でも笑っててくれなきゃどう接すればいいかも分からないわ。」

最初はショックだった。でももうそんなの慣れた。そして最初は仲の良かったのにケンカが増えてもう愛情なんて覚めてるのに世間体を気にして離婚しない両親にも。ねぇ、もう別れたいんでしょ。知ってるんだよお母さんが『私のせいで』って思ってるの。親、クラスメイト、近所の人、親戚……みんなからの何の関心もなさそうな冷たい目に慣れるのってこんなに辛いんだね。慣れたはずなのに。おかしいなぁ・・・

でも、1人。1人だけ私を分かろうとしてくれて、分かってくれた子がいた。『いた』っていうのは今はいないから。死んだとかではなくて突然、私の前から姿を消した。私とは真反対のいつもニコニコなふにゃっと笑う男の子。まぁ彼も私から離れていった1人なんだけどね笑 でも、彼は他の人とは何か違う気がしてたの。

……………………………………………で、何で今私の目の前にその彼と同じ名前で同じ笑顔の男子が立ってるの??・・・えっ!?