「――ッ…」

目を開けると、視界に入ったのは見覚えのある天井だった。

宏美は床の上で仰向けになっていたようだった。

(夢だったのか…?)

そう思いながら、宏美はゆっくりと躰を起こした。

サラリと背中に何かが当たったので、後ろに手をまわして確認をした。

髪の毛だった。

「えっ!?」

宏美は驚いて、自分の格好を確かめた。

ウエストのところにリボンがついている黄色のシャツ、中には黒のレースのキャミソール、ブルーのスキニージーンズだった。

近くに鏡があったので、宏美は立ちあがるとそこに歩み寄った。

心臓がドキドキと鳴っている。

宏美はゴクリと唾を飲み込むと、鏡の中を覗き込んだ。