休み時間、ゆっちゃんは委員会で菜月は彼氏に会いに行って私1人で机でスマホをいじっていると、
「ねぇ」
ふと後ろを振り返ると、そこに彼がいた。
「あ、」
私は緊張して何も言えず、数秒フリーズしたが、気を取り直して話を続けた。
「なに?」
そういった途端彼は急に笑顔になって、
「僕のこと覚えてるかな?」
覚えててくれたんだ。忘れるはずがない。
「第二ボタンの方ですよね?」
第二ボタンの方ってなんかおかしいな。
言ったあとに気づいた。でも彼は優しく
「そうだよ。覚えててくれたんだ。」
「忘れるわけないじゃないですか笑」
やっとまともに会話できた。
「おれ吉沢遥輝。はるって呼んで笑」
はるってかわいすぎ、、
「私は片岡晴佳。はるかって呼んでね」
「名前似てるね!」
かわいい。すごくかわいい。
「仲良くしてね。」
私は笑顔で返した。
何を話そう。そう考えていると、ドアの方から、
「あー!いたぁー!」
女子の高い声が聞こえてきた。
「転校生くんだ!」
その生徒は他クラスなのに1年2組にズカズカと入ってきた。
その女子生徒は遥輝くんを見るなり、
「まってちょーかわいい。イケメンじゃん!なんかスポーツやってんの?」
質問の嵐。遥輝くんは少し戸惑っていたけど、
「あ、ありがとうございます。スポーツはバスケしてました。」
「バスケかぁ〜かっこいいよねぇーばすけ!」
褒めちぎってるだけじゃん、この人。
「えっと· · ·」
さすがの遥輝くんも戸惑いを隠せない。
するとそれを察した女子生徒が、
「あ、ごめんごめん!私、3年1組の島崎華蓮!かれんって呼んでね!」
うそ、先輩だったんだ。
「よろしくお願いします。華蓮先輩。」
「華蓮でいいよー」
めっちゃ積極的な人だなぁ。遥輝くんのことすきなんだなぁ。と、その人の携帯がなった。すると島崎先輩は衝撃の一言を、
「あ、彼氏だ。じゃあまたね!はるくん!」
クラス中がしんとなった。彼氏?彼氏いんのに来たんだ。
高1には考えられない思考を持ってるんだな。
遥輝くんは、先輩が帰るとこっちを見て笑った。
「びっくりしちゃうね、あの先輩笑面白い人だけどね笑」
まってまって、おもしろい人?だめだ、島崎先輩には彼氏がいるんだから、敵対視しちゃダメ。
この恋ちゃんと頑張らないと。
あの先輩美人だし、負けちゃうかもっ· · ·