そう言うと美緒は私の落ち込む理由がわかったようであーね、と納得した



私は昔から恋愛結婚に憧れていた



だからお見合いなんて絶対に嫌



それに私漸く初めて恋ができたっていうのに．．．



美緒「でもさ、私は名前も知らない男を想い続けるよりもお見合いでも何でもして次の恋に進むべきだと思うなぁ」



そうなのだ。私は好きな人はいるがその人の名前も知らない



変な男の人に絡まれたのをたまたま助けてくれた、それだけの相手に恋をした



なんて単純なんだろう、と自分でも思った



だけど、今まで常に監視の元で生活してきて、男の人とも真面目に話したことの無い私がそんな状況で助けて貰ってドキドキしない、というのには少々無理があるような気がする




咲愛「んー、そうかなぁ？でも、やっぱり私は恋愛結婚がいいな


ママとパパだって恋愛結婚だったのよ？


さんざん私に恋愛結婚の良さを伝えてきたくせにお見合いだなんて嫌にもなるわよ」