「傘、ないの?」 「…今日雨降るって知らなかったから」 「そうなんだ、家はここから近いの?」 「まぁ、割と」 「…じゃあ送ってあげるね。確か…勇気君だよね?私は愛美。よろしくね」 驚いた。 俺は彼女の顔しか知らなかったというのに彼女、愛美は俺の名前を知っていた。 しかもこんなに寒い中、JKなら当たり前かもしれないが生足だ。 現在もマフラーに顔を埋めながら小刻みに震えている。 なのに何故今日初めて話した奴を家まで送ってくれるというんだろう。