私の異変に気が付いた看護師さんが慌てて駆け寄る。 しかし誰の言葉も私の耳には届かない。 私の頭を埋め尽くすのは血の海に眠る優ちゃんの姿。 私はこれを忘れていたんだ。 こんなに悲しくて、苦しいなら思い出したくなかった。 苦しい、息が上手くできない。 優ちゃんがいない世界なんていらない。 何で私だけが生き残ったの。 優ちゃん、なんで私も連れていってくれなかったの。