「……そいつは白いワンピースが似合うんだ」



フッと思い出す、私の今の格好。白いワンピースだ。
女の人とは違う、地味な真っ白いワンピース。



これは、ある日彼に言われたから。




『お前は派手な服より、白いワンピースが一番似合うよ』



その時は顔を膨らませて、私だって!って背中を叩いたけど、それからずっと白いワンピースを着るようになった。




「……寂しがり屋で……」



これも覚えてる。

彼が留守だった時、私は不安で仕方なくて寂しかった。


次に会った日、私は彼の胸の中で思い切り泣いたっけ。



「……お前はあいつの代わりにはなれない」



その瞬間、女の人は崩れ落ちて泣き出した。
彼は後ろを振りかえる。


私に気付いたらしく、小さく笑った。




「……遅かったな、―」



彼が私の名前を呼ぼうとしたその時。








私は彼の背後で銀色の閃光を見た。