今井信女Side




「行ってきます」


「行ってらっしゃい、信女ちゃん」




唐突だけど、私には家族がいない。

物心ついた頃には施設にいた。
施設は酷いところで、お金を受け取るために子供を
引き取るだけで 実際世話なんてろくにしてくれない。

でも今では私は引き取られて、養子として
東堂一家の家でお世話になってる。

お金持ちな家で、ここの主人がIT企業の社長なのだとか。
それの繋がりで異三郎とも知り合いになった。




「信女さん、おはようございます」

「おはよう、異三郎」




私と異三郎の家は思ったより近くて
高級住宅街の中だからだろうけど。

異三郎がいれば安心だと、銀魂高校に入れられたのも
異三郎がそこにいくと聞いたからだろう。





「私は生徒会の仕事を軽く済ませてからいきますので
先に行っててください」


「わかった」






私のクラスは 3年Z組。

変わり者ばかりのクラス。
私も異三郎も変わり者と言うほど変わっていないのに
何故かと聞いたことがあったが、
生徒会長と副会長でこのクラスの暴走を止めて欲しいという理由らしい。


______だけど




「お妙さああああああんんん!」

「いい加減にしやがれゴリラアアアアア!!!」

「今日こそ決着つけるアル!クソサドオ!」

「へっ!そりゃこっちのセリフでィ!クソチャイナァ!」

「てんめェ!なにマヨネーズ落としてんだゴラァ!」

「ええ!?ちょっとぶつかっちゃっただけじゃないですか…や、あの
ぎゃあああああ!!、すんません、土方さぁぁんん!!」





_____この暴走を止められるわけない。