「ギリギリセーフ!」

「何がギリギリセーフだ!2分遅刻」

後ろから悪魔の遅刻宣告してきたのは
担任の前田先生こと…まえっち
担当教科は数学

「げっ」

「ドンマーイ由依」

そう私に言ってくるのは親友の池野茉央

「何言ってるお前も遅刻だろ」

「も〜まえっち2分くらい見逃してよ〜」

「そうだよー。理タが寝坊したんだもん」

そう、茉央と必死に抗議してみたけど

「残念だな千賀、北野からゆ〜のこと起こしてるけど起きないから遅れる〜って連絡あったぞ〜」

「もう、理タ!!」

「って事で先生、俺は遅刻なしだよね?」

「おう!いつも千賀のこと起こしてくれて助かるよ〜」

なんて言って理タは遅刻を免れた

何て卑怯なやつなんだ!!

覚えてろ〜。今日という今日は1個350円
する駅前のプリン買ってもらうんだから!

「ほら、3人とも早く席につけ」

『はーい』

「遅刻した2人は4限の数学までにp94の応用問題全部解いとけ〜」

「えー!むりむりむりむり!」

勉強嫌いな茉央は猛反発

「言っとくけど千賀に聞いて写すなよ」

「うっわ、余計にむりだわ〜」

「アハハハッ!お前まえっちに考えてる事バレバレじゃん!笑」

そう茉央に言ったのは理タの親友で本当は
茉央のこと大好きな結城健人

「うっさいばか健人!黙れ!」

「うっさいわ〜。遅刻魔に言われたくない」

こうやって言い合ってるけどなんだかんだ
いいコンビだったりする

「ほら、うるさいぞ!結城〜お前も応用やっといてもいいんだぞ〜」

「全力で遠慮しときま〜す」

それもそのはずだ、健人も茉央と同じく勉強が大の苦手で宿題は理タのを丸写しだ

そんなこんなやり取りをしてホームルームと1限目の英語が終わって

休み時間

「ねぇ〜、ゆ〜まだ怒ってる?」

「ゆ〜」

「ゆ〜ちゃーん」

「あー!うっさいうっさいうっさい!1個350円の駅前のプリン買ってくれたら許す!だからお願いだから黙ってて!」

「わかったぁ!ゆ〜の為に買う!」

「ほんと由依は甘いの好きねぇ〜」

「茉央も食べればわかるよ〜甘党の気持ち」

「絶対やだ〜、甘いの嫌いだも〜ん!甘いの反対〜!」

「はぁ?!お前甘いのバカにすんなよ?!」

「はぁ?!はこっちのセリフだし!甘いの嫌いなんだからしゃーないでしょ!ぐちぐちいっつもうっさいのよ!」

また茉央と健人の言い合いが始まった

そんな言い合いを見てたらあっという間に休み時間が終わる

2人を見てると退屈しないで済むから有難い

それに今日は駅前の1個350円のプリンが待っているのだ

なんて素敵な月曜日なの〜!

って考えてたらあっという間に4限の数学

まえっちの授業だ

数学は好きだけど糖分が足りなくなる

まえっちが言ってた応用やってないし

まっなんとかなるっしょ!