「ゆぅ〜起きて」

「ゆ〜ちゃん」

「ゆ〜ゆ〜ゆ〜」

朝から目覚まし代わりに私の耳元で
騒いでいるのは
隣の家の幼なじみ、北野理タ

そして理タに起こされてる私は
千賀由依、高校1年生

「ねぇ理タまた窓から入ってきたの?」

「だって早くゆ〜に会いたかったから!」

と当たり前でしょ?と言わんばかりに
言ってくる理タ

理タの部屋と私の部屋は隣同士で
男の理タなら軽々と飛び越えて部屋に
入ってこられる

はぁ…

「理タは玄関ってものを知らないの?」

「だって玄関からここまで来ると1分23秒飛び越えるより遅いんだよ?」

と必死に説明してくる

この説明は何百回と聞いた

「その計算は他で使いなさいよ」

「それより、ゆ〜着替えなくていいの?」

ん?8:00?

「もうそういうことは早く言ってよ!」

「だって30分前に起こしたもーん」

この生意気子犬めっ!

理タの前だけどそんなの気にせず
パジャマから制服に着替える

栗色のセミロングの髪の毛はいつもの
ようにポニーテールにして

メイクは学校でやるとして…

「よし、理タ行くよ!!」

「ほ〜いっ」

理タのチャリの後ろに乗って学校に向かう