人気者の上原はいつも不機嫌




職員室に向かう途中。


私は分割授業でしか使われない教室の前を通ろうとした瞬間……




突然強い力で腕を引っ張られ、声を出せないように口元を抑えられる。


「………っ!?」


そして一瞬の間にその教室に入らされ………



「はい、捕獲。」


低い声が私の耳元で囁いた。
その声の主は間違いなく上原だった。


そして床に座らされる。


「海斗、あんまり乱暴にしたらダメだよ。
離してあげて?」


そんな時、いつものような優しい声が聞こえてくる。


視線を向けるとそこには困ったように笑う須藤くんが立っていて………


と、思ったら私の横でしゃがんだ。


「小野田さん、こんな乱暴なことしてごめんね。」


「はぁ?こいつが昨日帰ったのが悪いんだろ。」


謝る須藤くんとは逆に私を責める上原は、ようやく腕を掴まれていた手と口元を抑えられた手を離してくれた。