真っ先に先頭を走るバイクが止まり、ヘルメットを脱いだ人物がいた。


「海斗!敵と遭遇したの………か……」


そして私たちに駆け寄ったその人物は、私を見るなり目を見張り固まって………



「どうして……小野田さんがここに……?」
「す、須藤くん……?」



それは私も同じだった。


その人物とは須藤くんだったからだ。


学校にいた時のようなガーゼはしておらず、痛々しい傷があらわになっていた。