バイクを走らせ
戻った時、やけに静かに感じて嫌な予感がした。
急いで中に入ると………
「な、んだよこれ………」
「海斗……!良かった、無事で。」
誠さんを含め、ここに残っていた仲間は全滅していた。
もちろん幹部の奴らも。
優斗さんについていった半分の仲間たちは、無傷なため手当てをしている。
中には重傷もいて、優斗さんのツテで病院送りということだった。
誠さんもひどい傷で動けないようだったけど、意識はあり話はできていた。
『誠、大丈夫か?』
優斗さんが誠さんに話しかける。
『………多分、はめられた。』
その時、誠さんはつぶやくようにそう言った。
『はめられた?』
『ああ、多分海斗の女人質にとって、俺たちを分かれさせてそこを狙ったんだ。
……でも海斗の女は無事だったのか?』
誠さんが、俺を見る。
じゃあ今の状況は、俺が招いたことで……
『海斗。余計なことを考えるなバカ。
俺は女無事だったかって聞いてんだけど。』
その言葉に我に返り、大丈夫でしたと言った。
『そうか……。
じゃあもうお前ら、早くここから逃げたほうがいい。』
『は?何言ってんだよ。
誠も病院行くぞ。』
優斗さんが少しきつめの口調でそう言った瞬間………
何台ものバイク音が聞こえてきた。
うるさい、音で。
『………早く逃げろ。
俺たちはいいから。』
誠さんがそう言ったから、敵なのだということはわかった。
『相手は実力以前に人数が多い。
今の状況じゃ無理だ。』
『……お前ら置いて逃げるわけないだろ。』
その時。
優斗さんの纏う空気が変わった気がした。



