人気者の上原はいつも不機嫌




『いっそのこと付き合っちゃえよ。
絶対美月ちゃんは海斗に気があるんだから。』


『それ、絶対面白がってますよね。』


俺がそう言うと、バレたかとでもいうような顔をする優斗さん。


逆にバレないとでも思ったのか?


『まあそれもありかもな。
案外それで好きとかわかるかもしれねぇし。』


そしたら意外にも誠さんにも言われ、驚いた。



とりあえず、付き合うことはしなかったけど
美月に誘われれば俺は会っていた。


それが少しの間続いたある日………



『海斗……好き。』



それはあまりに突然のことだった。
頬を赤く染め、少し俯きながら俺にそう言った。




………その時の俺は、確かに美月は他の女やクラスの女子とは違うと思っていた。


そばにいると落ち着くし、守ってやりたいと思った。


この、小さな存在が愛しいとも思った。



これが、好きかどうかなんて
今でもわからない。



ただ、やっぱり小野田に対してとは違った。


小野田はとにかく俺の感情をいちいちかき乱してくるし、振り回されるし


何より考えるより先に行動に移している自分がいた。


感情の制御が効かない。
いっそのことめちゃくちゃにしてやりたいって。


さすがのこれには自分の気持ちに気づいた。
ああ、俺はこいつが好きなんだって。



でも美月には1度も好きと言葉にしたことがなかった。