「それに夏帆に誤解されたらどうするの?
悲しませたくないから送るとか言わないで。
わかったらさっさと行くよ。」
駅までは一緒に帰ることがあったから、駅まで上原と帰ろうと思ったその時………
何も言わずに上原が突然私の腕を掴んだまま歩き出した。
「ちょ、上原……!?」
いくら最終下校時刻とはいえ、何人かは学校に残っているはずだ。
見られたら誤解されるかもしれない。
必死で掴まれた腕を解こうとするけど………
なに、この力!
強すぎて離せない!
こいつ、握力だけはあるの……!?
そんなわけないはずだ。
それとも私がこんな上原よりも弱いってこと………!?
「………お前が俺に勝てるわけないだろ。
いいから大人しく送られとけ。」
必死で解こうとする私を見ながら、またさっきのように低い声を出す上原。
思わず体が震える。



