「本当は小野田さんだって気づいてるはずだよ。自分の気持ちに。
ただ、隠してただけなんだ。」
真っ直ぐ私を見つめてくるから、そらしたいのにそらせない。
………違う、そんなこと………。
「もう、全部忘れていいから。
俺のことは。
正直になりなよ。
それとも小野田さんは本当にこのままでいいの?
海斗と、ずっとこのままで。」
………上原。
その名前が出てきた瞬間、須藤くんの言いたいことがわかった。
でも、だからってそんなこと………
「須藤くん、もういいの。
上原とは全部終わったの。
“いつも通り”接することに、なってるから。」
完全に終わったんだよ………。
「終わってないよ、それじゃ何も。」
だけど須藤くんは私の言葉に対し、はっきりと否定の言葉を口にした。
「何も変わってない。
それじゃあダメなんだよ。
小野田さんは周りのことはよく見えてるし、背中を押してくれた。
だけど肝心の自分のことは全く何も見えてない。」
いつもより少しだけきつくなる口調に、私は戸惑ってしまう。
じゃあ、どうすればいいの?
上原はきっと今ごろ私のことなんか忘れて夏帆に気持ちが傾いてるんだよ?
そんな上原に対して余計失礼だと思わない……?



