人気者の上原はいつも不機嫌





ーー放課後



教室に残ってるのは私と須藤くんだけになり、他の人たちは帰った。


夏帆は委員会だけど、上原も帰ってたし。


また昨日の帰りのように静かになる。
この時間が嫌いじゃないのは確かで。


私は須藤くんの元へ行こうと思ったけど、その前に彼が私の元へ来てくれた。


カタンッと椅子の音が鳴り、須藤くんは私の隣に座る。


「………昨日は、ありがとう。
俺も父さんも小野田さんに助けられたな。」


そう言って笑う須藤くんは、今までで1番澄んでいるように見えて。


綺麗だった。
とても。


「そんな、私は何も………」


「そんなことないよ。
助けられてばっかだった。


まだ昨日の今日だから、いきなり変われるかって言われたら難しいけど。


それでももう一度、やり直そうって思ったんだ。母さんのためにも。」


「須藤くん……」


優しい、笑顔だった。
きっと、誰よりも優しい。


許したんだ、変わろうと、やり直そうと思ったんだ。


それはどれだけの気持ちが必要だっただろうか。