人気者の上原はいつも不機嫌




その後、私は須藤くんと目が合う。


「す、須藤く……」


「危ないから、俺たちが戻るまでここから出たらダメだよ?」


そして、須藤くんも上原の後を追うように家を出た。



途端に静かになる家の中。



確かに上原は話していいと言った。
それって、私が知ってること全部?


「立ってないで座ろうか。」


少し声を和らげた上原のお父さんは、もう怒っていないように見えて。


だけどやっぱり前と雰囲気は違った。


上原の両親と向かい合って椅子に座るなり、上原のお母さんが


「真菜ちゃん……話してくれるかしら?」


と、まだ少し声を震わせた状態でそう言った。



私は一瞬迷ったけど、話すことにした。
上原も話していいと言っていたから。



そこからゆっくり話していった。


うまく言葉にできない表現もあったけど、上原から聞いた話と自分が知ってる上原のこと。



そして話し終わる頃には上原のお母さんは泣き崩れ、お父さんは何も言わずただ黙っていた。



「ごめんなさい。」と、何度も謝る上原のお母さん。


「海斗のこと、何も気づいてやれなかった………」


後悔するように、涙を流している。
その、涙はあたたかかった。



ねぇ、上原。


お母さん、泣いてるよ。
ごめんねって謝ってるよ。



だからもう、自分偽るのはやめようよ。


無理、するのはやめて
ちゃんと話してほしいんだ。