人気者の上原はいつも不機嫌





「………お前ら、明里に手を出したらどうなるか覚えとけよ。」



低い、声が家に響く。



そして上原は電話を切った。



「………慎也は仲間からか?」
「うん。じゃあ、海斗は違うみたいだね。」


「ああ、敵本人から。
……急ぐぞ。」


そう言って、上原も須藤くんも家を出ようとした時……



「海斗、待って!
どういうこと?


明里は無事なの……!?」



上原のお母さんが、上原を呼び止める。


「………海斗、どういうことだ。
ちゃんと説明しろ。」


少し怒りを含んだような声で、上原のお父さんも立ち上がる。


だけど上原は振り向こうとしないから、上原のお父さんがこちらにやって来て………



「ま、待ってください……!」



気づけば私は間に入って止めていた。


さすがの私の行動に、上原もお父さんも驚いている。


「今は、上原を信じてあげてください……!
生意気ですみません。


でも、“今の上原”も変わらず優しい人なんです。


だからどうか、今だけは何も触れないであげてくれませんか……?」


目をそらさず、じっと上原のお父さんを見つめる。


すると、上原が小さく笑った。


「………小野田。」
「な、なに……?」


「……ありがとうな。
こっちはお前に任せた。


全部、話してくれていいから。」


そう言った後、上原は先に家を出た。