人気者の上原はいつも不機嫌





「それ以上真菜と、俺の邪魔をするんだったら俺たちは死を選んだ方がマシだ。


真菜もそれを望んでる。」


そう言って、私の首元にその刃物をやった。



………死んでも、いい?
死ぬ覚悟はある?



さっきまで怖かったはずなのに、その言葉にどこか疑問を持って


気づけば怒りに似た感情でさえ湧いてきた。




「………そんな言葉、簡単に口にしないでよ。」


「真菜?
簡単にじゃないよ、俺は本気。」



本気?


なら余計、そんなこと言わないでほしい。


須藤くんのお母さんは病気で亡くなったと聞いた。


そんな風に死は突然やってくる。


それで悲しむ人が多くいるんだと………
わかって、ない。




この時、自分がどうしてそんな行動を起こしたかわからなかったけど


気づけば上半身を前にやろうとし
首元に痛みが走る。


「………真菜!?
何して……」


傷は浅かったけど、自分から切られにいっていたのだ。


だけど、ね。


一瞬動揺した洸哉。



その“一瞬”が、ここでは命取りになるんだ。