人気者の上原はいつも不機嫌




ドアを開けると外はまだ明るかった。


急いで駅へと向かう道を走る。


もう逃げるのは
何もしないのは嫌だから。




………この時の私は完璧に油断していたと思う。




というか、忘れていた。


あれから何もなかったから、もう大丈夫だと心が安心していて


だからこうやって1人で家の外に出た。



そんな私は外の寒さなんか全く気にならず、ただ走っていると………




「………っ!?」





突然、誰かに口元を布のようなもので押さえつけられる。


それから声を出さないうちに視界がぐらりと歪む。



「やっとだね。


誰の邪魔もなしに、真菜がこうやって俺のために1人になれたのは。」



意識が遠くなる中、最後に聞きなれた声が聞こえてきた。



そのまま目の前が真っ暗になって
私の意識はそこで途切れた。