そして、放課後がやってくる。
須藤くんと歩く帰り道。
少し気まずさも感じられるけど、須藤くんは気にしていないようで。
ねぇ、須藤くんは今何を思ってるの?
優斗さんと誠さんは言っていた。
2人なら大丈夫って。
元に戻るって。
でも、このままだと何もなく終わりそうな気がする。
「じゃあまた明日。」
私の家の前でそう言って、優しく笑う須藤くんに私もバイバイと返す。
家の中に入ると誰もいなくて
2階に自分の荷物を置く。
電気をつけていないから、少し薄暗い自分の部屋。
ここで私は須藤くんと話をした。
上原と出会ったから
変われた部分もあると。
それからあの日の教室で
須藤くんは簡単に言えることじゃないって、優先順位が変わっただけだって言っていた。
じゃあ、やっぱり須藤くんの中で
上原や仲間の存在は大きいのだと
言っているようなもので………。
迷いは、なかった。
うじうじしてる自分は嫌だったから、慌てて1階におりて玄関へと向かう。
まだ、そんな遠くを歩いてないはず。
今ならまだ追いかけたら間に合うから、そこで須藤くんにちゃんと言うんだ。