「……いやぁでも本当にびっくりしたなぁ。


あの2人がここまで本気になる相手を見つけたなんて。」


どこか過去を思い出すように話す優斗さん。


「女嫌いの慎也も
一度騙されたことある海斗も


本気にさせてくれたのは、そっか……。
真菜ちゃんなんだね。」


ありがとう、とお礼を言われたけどそれどころじゃなかった。


一度、騙されたことがたる……?


「上原が騙されたことあるって、どういうことですか……?」


「あっ、それは聞いてなかったんだ。」


「なら、言われねぇ方がいいだろ。
あんたも直接聞いた方がいい。」


直接、聞く……。


私が上原に?
そんなこと、できるわけない。


また簡単に踏み込むなんてこと、私にはできない………。



「あー、ほら泣かないよ?
海斗も、慎也も俺らが認めて次を任せたやつなんだ。


こんなところで終わるような人間じゃない。
俺が言うんだから安心して?


だから、2人のことはお願いね。」


何故か、優斗さんが言うと説得力があった。