泣くのを必死で我慢していたら………
さっきの明るい雰囲気に戻った優斗さんが
急に私に抱きついた。
「泣いても美人な真菜ちゃんは人生得してるなー!
あー、俺も真菜ちゃんの取り合いに参戦しようかな!
………それにしても2人のこと大事に思ってくれてるんだね。
だから真菜ちゃんに2人は惹かれたわけだ。」
ついでに俺も!っと言って、ぎゅうっと抱きしめる優斗さんを誠さんは慌てて引き剥がしてくれる。
「お前なぁ、小野田さんが困るだろ。」
「えー、そんなことないって。
真菜ちゃん、俺と連絡先交換しよーぜ!」
それでもやめようとしない優斗さんに、誠さんはため息をつく。
す、すごい呆れてる……!
「こいつのこと、全部スルーしたほうがいいから。面倒くさいだろ?」
「え、あ、えっと……」
突然私に話をふられ、驚いたけど曖昧に笑っておいた。



