そんな2人が私を見た。
そして1人の男の人が人懐っこそうな笑みを浮かべ、私に話しかける。
「やった!
超綺麗な女の子じゃん!
嬉しいな。
話し相手になってくれよ!」
にこにこと裏表のない笑顔をみせる男の人に対し、私の思考はストップした。
こ、こんな人が今日の講演するの………?
「おい、この子困ってるだろ。
お前はいつもそうなんだな。」
固まる私を見て、隣に座るもう1人のしっかりしてそうな男の人が助けてくれた。
「ははっ、ごめんごめん。
びっくりしたよな?
まず自己紹介しよう!
じゃあ君から!」
「………お前は話聞いてんのか?」
呆れる男の人に、全く気にしない気さくな男の人。
2人は正反対に見えた。
「あ、えっと………小野田、真菜って言います……」
「真菜ちゃん!?
名前までいいんだな!」
……とりあえずこの人は女好きと認識しよう。
「あ、俺はね優斗って言うんだ。
下の名前で呼び合おうな!」
また少し強引にきたけど、それよりも私は男の人の名前を聞いて驚いた。
ゆう、と……?
どこかで聞いたことがある。
確か………そう。
須藤くんと上原が、言い合ってた時に上原が言ってたんだ。
『優斗さんと誠さんの想いを引き継ぐっていうのはもう忘れたのかよ……!』
と言っていた。
いや、でも“ゆうと”という人はいくらでもいるはず。
だから多分、そんなことは………
「ほら、お前も自己紹介する!」
「わかってる。
………東崎(とうざき) 誠です。
こいつのことはスルーしてくれていいから。
ごめん。」
その瞬間
不確定だったものが
ほぼ確定に変わった。
もしかして………この人たちは………。



