「真菜ー!慎也くん来たわよー。」
「はーい!」
月曜日の朝。
いつも通り須藤くんが迎えに来てくれ、私は1階に降りる。
………須藤くんと一緒にいた土曜日、あの後お父さんたちが家に戻る前に須藤くんは帰った。
っていうか、お父さんとお母さんほぼ深夜の時間帯に帰ってきたし……!
その時お父さんとお母さんに、そういうことはしてないと言うと
お母さんは残念そうにして、お父さんは嬉しそうに泣いていた。
本当、私の両親ってなんなの……!
「……あら、真菜髪型変えた?」
1階に降りるなりお母さんにそんなことを言われギクリとする。
そうです、実は髪を前にやって
須藤くんにつけられたキスマークってやつを隠しているんです。
昨日は何も言われなくてうまく隠せたと思ってたのに……!
「そ、そうだよ!
たまには変えるのもいいかなぁって。」
「確かにね。
雰囲気変わったかも。」
お母さんは特に気にすることもなく、話はそれで終わり安心した。
「行ってらっしゃい真菜。
いいなぁ、若いって羨ましい。」
その後お母さんも玄関までついて来て、終始笑顔。
お母さんの方が心若い気がする。
なんて思いながら、玄関でマフラーがしっかり巻かれているか確認する。
冬の時期でよかった……!
だから登校中はマフラーで隠せる。