ぎゅっと、私は腕に力を入れる。
「……須藤くん……ごめんね。
私が話してって言ったから、嫌なこと思い出させて……」
謝ってももう遅い。
何勝手なことしてたんだろうって。
「いや、俺が小野田さんに知ってもらいたいなって思っただけだから。」
気にしないでいいから、と言われるけど気にしてしまう。
そんな辛い過去を話すなんて苦しいはずなのに。
「俺こそごめんね。
暗い思いさせて。」
何故か須藤くんが謝るから、私はまた首を横にふる。
須藤くんが女嫌いなのも
ああやって一線を引くようになったのも
そんな過去があったからで……
「でも、話してくれてありがとう………」
素直に嬉しかったんだよ。
須藤くんのことが知れて。
きっと今の私は矛盾してる。
「あー、これ結構やばいやつかもしれない。」
「えっ……?」
須藤くんが小さくつぶやいたかと思えば抱きしめていた腕をほどき、私と少し距離をとる。
どうしたんだろう。
いつもより近い距離に須藤くんがいて、
ドキドキしてしまう。



