「やっぱり父親は女信じて
殴られて蹴られて
抵抗しようなんて気が全く湧かなかったからずっと殴られ続けてた。
意識遠くなり始めてきたら父親に頭掴まれて
『母さんが死ぬんじゃなしに、お前が死ねばよかったんだ』って叫ばれて。
そこでなんか切れたよね、何もかも。
無になったっていうか。
そんな俺を見て女は
『さすがにやりすぎだ』って焦りながら止めてたのがなんか笑えてきて。
もういいやーって思った。
次の日はそんなボロボロの体で学校行って、同情の目で見られてそれも全部嫌になって信じれなくなって
そこからは前に俺の家で言った通りだよ。
現実から逃げて、悪いことばっかして。」
………淡々と話す彼に、私は何も言えなくて。
想像以上だとは思っていたけど
それをさらにはるかに超えていて
少しでも支えられたらって思って、そのことを思い出させてしまった自分を殴りたい気分になる。
「そんな時に海斗や前の総長と副総長に会って、そこから少しは変われたと思うけどさすがに考え方までは変えられなかった。
そんな時、俺は小野田さんに会ったんだよ。」
ここで私の名前が出てきて驚いた。
初めて会った時、人当たりよくて優しく微笑んでた彼に
そんな深い傷を負っていたなんて思いもしなかった。



