人気者の上原はいつも不機嫌




「でも、本当に大切にされてるんだね。


今日小野田さんのお父さんと結構話してさ、それが伝わってきた。」


「そ、そんなこと………」


ある、のかな?
確かに心配性で過保護ではあるけど。


でもそれが当たり前じゃないんだよね。


須藤くんや上原は
それで何か抱えているものがあるんだ。


私なんか幸せ者で


だけどそんな私にだって、須藤くんはこの数ヶ月以上ずっとそばにいてくれて


そんな彼が、悪い人なはずがない。
優しいんだ。


お父さんもそれがわかったんだと思う。


須藤くんの隣に座り、彼を見上げる。


須藤くんも私を見つめ、微笑んだ。
その笑顔は真っ直ぐで、やっぱり優しい。


でもどこか寂しそうに感じるのは
気のせいかな。


気のせいじゃ、ない気がする………。


「……小野田、さん?」


気づけば須藤くんにまとわりつき
抱きついていた。


「ありがとう。
こんな私のそばにいてくれて。


私ね、須藤くんがいなかったら多分今も引きずってた。」


2人を見て、泣いてる日々を過ごしてたかもしれない。


「……小野田さんだからだよ。
じゃないとそばにいたいなんて思わなかったな。」


そう言って須藤くんは私の背中に手をまわし、優しく抱きしめた。


………あたたかい。