人気者の上原はいつも不機嫌





その時ガラッと教室のドアが開き
先生かと思いながら視線をドアの方に向ける。


すると入ってきたのは先生ではなく……



「あれ、今日残ってるんだ。」



手に何枚かのプリントを持っていた夏帆だった。


「夏帆。先生に呼び出し?」
「そう!なんか進路のことで。」


「まだ2年なのに進路の話してるんだ。」


そういえば私、進路のこととか一切考えてないなぁ。


「3年の選択科目のことで悩んでて、話してたんだ。」


そう言って夏帆は上原の横に行く。



「ねぇ、私も残っていい?
海斗くん、勉強教えてほしいの。」



もう上原が勉強できると知ってるみたいで、夏帆は上原にお願いする。


お願いの仕方も可愛い。



きっと上原は肯定するんだろうなと思うと、まだ胸が痛むのが嫌だ。



これじゃあ引きずってるってことじゃんか。



「あ、じゃあ俺たち邪魔かな?」


そんな時須藤くんの声が横から聞こえてきて視線を向けると、彼も私を見ていて笑っていた。


その笑顔を見て、やっぱり気持ちが和らぐ。


本当に須藤くんがいてくれて良かったなって思えた私。