人気者の上原はいつも不機嫌





須藤くんのジャージを借りているから当たり前なんだろうけど、優しいせっけんのいい匂いがした。


その後、ドライヤーを借りて髪の毛をある程度乾かしてから洗面所から出る。


何から何まで本当に悪かったな……。



リビングに行くと、須藤くんは着替えており、私服姿だった。


もちろんかっこいい。


けど今はそれどころじゃなくて………




須藤くんは正座をして姿勢を伸ばし、両手を合わせて目を閉じていた。



そんな須藤くんの前には………



仏壇があった。


そこに写真も置いており、そこに写っていたのは綺麗な女の人の姿。


優しく微笑んでおり、その笑顔がどこか須藤くんに似ている気がした。


もしかしてこの人がお母さん、なのかな………。



その時、私の存在に気づいたのか
目をゆっくり開け視線をこちらに向けた。


そして須藤くんは、その写真の女の人と同じように目を細めて笑う。


「あ、色々借りちゃってごめんね………」


「全然気にしなくていいから。服はやっぱり大きかったね。」


「い、いやいや……!
須藤くん細すぎだよ!特にウエストが……」


「ジャージのズボンだからだよ?
それに細すぎなのは小野田さんの方だよ。」


そう言って優しく笑い、ゆっくり立ち上がる須藤くん。