そして上原はまた前を向き、体育館へと向かった。
私は、その背中が見えなくなった瞬間涙が出てしまった。
………もう、終わったんだって。
両想いの期間はほんのわずか。
これからはお互い、またいつもの関係に戻る。
まだ好きだとしても、私たちの関係が今よりも進むことはない。
悲しい、苦しい。
それならいっそのこと、好きだと言われる前の中途半端な関係に戻りたい。
それも、単なる私のわがまま。
誰かに見られるかもしれないから急いで教室に入る。
夏帆の台本を探して持っていかないといけないのに今は………
その場にしゃがみこんで、ただ泣くことしかできなかった。
これで泣いたら本当に終わりにしよう。
それならもう何もかも、涙と一緒に流れてほしいと…………
切実に、そう願った。



