「……それ、自覚済み。
もう結構やばいんだけど。」
ぎゅうって、少し苦しいくらいの力で抱きしめられる。
もう逃げられない。
「自覚済みなら自分で制御しなさいよ。
バカじゃないの?」
本当、バカ。
あんたも私も。
こんなことして、まるで恋人のようなことして………
「多分、今は誰よりもバカな自信ある。
あんなことあって、もう人好きになるなんてないなって思ってたのに俺は……
それ以上にお前のこと、好きになってるし。」
上原の言ってる意味がわからなくて、聞き返そうとしたら上原の方に向かされてしまう。
その時に手に持っていた袋が床に落ちてしまったけど、それどころじゃなかった。
真っ直ぐな視線が私をとらえていて
今自分が何を言おうとしたのか、思わず忘れてしまった。
「こんなにめちゃくちゃにしたいって思うほど、好きになった人間初めて。」
「………っ。」
好きだと。
上原は確かにそう言った。
その瞳は揺るがず、嘘ではないことを物語っていた。



