人気者の上原はいつも不機嫌





「……どう?俺の演技。」
「えっ……?」


ぎゅっと目を閉じてるけど、一向に何もないと思っていたら


突然耳元でそう囁かれた。


ゆっくりと目を開ける。
まだ至近距離に上原がいたけど………



笑っていた。
満足そうにも見える、悪魔の笑い。



え、んぎ……?
これ全部?


じゃあ私1人、勝手に焦ってたってこと………?


そう理解した瞬間、今度は身体中があつくなるような感覚に陥る。


やばい、今すぐこの場から去りたい。


「壁ドンと顎クイ、それからキス。
この3つを入れるんだってさ。」


こんなことやったら絶対騒がれるな、って上原は私なんか気にせず話し始める。


恥ずかしい、演技なんて……。


っていうか
「キスもするの……?」


舞台の上で?


まぁカップルだから抵抗はないに決まってるよね。



「まあフリだけど。
夏帆は純粋だから。」



まるで、まだキスしたことないような言い方。