人気者の上原はいつも不機嫌




相変わらず、雨は止むどころか強くなってきている。



また忘れてた。
傘を探すんだっけ。



でもなんか制服が濡れて重いし、立ち上がる気にもならない。


雲はどんよりとしていて暗いし、重い。
雨、すごいなって思いながらも俯く。



これから、どうするかな。



家に帰ったらこの格好見られて、心配されて質問攻めされそうだ。



なら友達の家に泊まるって嘘つくか。
明日が休みで救われた。



だからってどうするか決まってねぇけど


倒れた男たちを助ける気にもならねぇし、そもそも相手が悪いし


なんか考えるのも面倒くさくなって、大きな水たまりが目に入って


やっぱり雨すごいなって、結局その考えに行き着いてしまう。


その、繰り返し。



このまま倒れて、体温奪われて、死ぬ。



そんなわけわからない、バカなことも考えて、でもそれでもいいかなって思っていたら………




突然、雨が体に打たれる感覚がなくなった。



止んだのかなって思ったけど雨の音はする。
それになんか、傘に雨が打たれる音が真上からしてきて………



『これ、お前の傘?』



1人の制服を着た男が、俺を見ながらそう言った。