そこからはスムーズに進んでいった。
やっぱり2人は俺に気を遣ってたみたいで、2人は結婚した。
それから明里が産まれて、2人とも本当に幸せそうで。
なら、それでいいやと。
そんなある日、ふと父親の夢をみた。
その時ようやく俺は気づく。
俺はあの父親の血が混ざってるのだということに。
そこからは嫌悪感に陥り、父親の血が混じった俺がこの家族の中にいていいのか。
あたたかく綺麗な家族の中に、俺なんかがいていいのか。
本気で悩んで、だからこそ父親と似たような人間にはなりたくなくて
中学では“明るく人気者の優等生”を演じた。
容姿も悪くなかったから周りからも好かれ、先生にも好かれた。
家でもそれを演じ、家族を笑わせ溶け込むようにしていた。
だからこそ、中学2年のある日から“本当の自分”というものがわからなくなった。
それは“明るく人気者の優等生”になればなるほど、疑問は深まるばかりで。
その度に黒い何かが自分の中に溜まっていく気がした。



