「そうだとしても!
簡単にこういうことしないでよ!」
あんた、夏帆と別れなかったんでしょ?
それならこれからは、なおさら夏帆の気持ちも考えてやれっての!
………そうだ。
私はなんで忘れていたんだろう。
夏帆は、上原が好きなのだ。
これはたとえ、上原からだったとしても裏切ることになる。
なのに私はなんで上原に対して、ドキドキしてるんだろう。
………違う、そんなわけないと。
心の中で何度も否定する。
「それってさ、本気だったらいいってこと?」
ふと、上原がいつもよりトーンを落とした。
もう笑顔はなくて、真剣に私を見つめてくるから何を考えているのかわからなくなる。
いや、どうせまたからかってるだけだ。



